サイト入口同人活動記録FE暗黒竜




「Noise messenger[3]」3-4:1





(3-4)


 ミネルバ達の到着はオーダインとの交戦があった翌日、午前中の事だった。

「まずは、大きな損害はなかったようですね。気を遣わせる戦で苦労をかけました。特に、オレルアンの方々には」

 水を向けられたロシェは、逆に、面目ないと詫びたものである。

「僕が逸らずに時間を稼いでいれば、パオラ殿に出向いてもらう事もなかったのです。老齢と聞いていましたが壮健でしたし、何よりもあのような遣い手とは……。

 しかしそれはそれとして、説得の見込みはあるのですか」

「将軍が一度退いたのには、理由があるはずです。そうでなければ、先の戦いで徹底抗戦を敷いていたでしょうから。

 ですが、長い時間をかけられないのも事実です。手応えがなければ、その時は戦闘に入るのもやむを得ないと思っています」

 諸将達の隅、ミネルバから遠い所に立つマチスは、この時何人かの視線を感じたが、今回は使者の役目を負っていないので、無視を決め込んでやり過ごした。

 解放軍西戦線の布陣を確認する際、後続で共に出立したマリクが別働隊で外れているから、上空の者達は特に注意するようにと追って通達が出されて、軍議は終わり、最初の使者を送る段を待つばかりとなった。





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