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「Noise messenger[3]」3-3:1





(3-3)


 一部ではあるが地方領主の思惑に接する経過を経て、西の前線に新たな戦場を与えられたオーダインは、ここが最後の場所になると感じていた。

 かつての部下にして格上の知人の息子に対し、篭城の場面で何かを感じて撤退。この罪は許される事ではないが、こうして立ってみると、心の底では騎馬騎士として野戦の戦いを望んでいたのがよくわかる。

 加えて、ミシェイルはオーダインに聖騎士の白馬にうち跨る事をも赦してきた。士気にもかかわる故、以前の通りに戦装束を調えよというのだ。

 そうした通達のさなか、合間を縫うように一通の手紙がオーダインの元に届いた。バセック伯爵からである。

 南の城でマチスと話した時の事を綴った事に対する返事だった。

 要約すると、



・ 撤退の労を労う言葉

・ 加えて、自分の息子の事をこんなに気にかけてくれた事への感謝

・ 将軍の望む道への協力の希望



 となる。

 まさか返事が来ると思っていなかったものだから、オーダインは拝謝して感謝の意に代えたものだった。

 そして、オーダインを仰ぐ騎馬騎士団の一同に向けて言い放った。

「陛下のお望みにより、我等の戦場いくさばは此処と相成った。此方の守りはマケドニアの善き領主兵に任せ、我等は騎馬騎士の誇りを以って同盟軍を蹴散らすものである!」





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