「Noise messenger[5]」あとがき 今回は「親父と戦う」の回でした。 こういうシーンの構想が上がったきっかけは、周回を重ねまくった状態でのSFC版20章のプレーで、パラディンLv20のマチス(グラディウス持ち)を盗賊退治→ミシェイルと直接対決と来て、さて残りのマケドニア兵はといえば守備20を前に攻撃してこない連中がほとんど。そんな中、増援で現れたボルガノン持ちの司祭だけが挑んできて(昇格後の星のオーブ持ち育成+白馬込みでもギリギリ攻撃力が届いた模様)、「このシーンはやってみたいなぁ」というものでした。というか、このシーンをやりたいがために伯爵家の方針が魔道主体という設定をブチ上げたという無茶苦茶な話でもあり。 ただ、このシリーズのマチスはゲーム中とは違うわけで、勝敗で言えば真逆どころか、変な親子喧嘩の図になりました。 マチスという人そのものが好きではあったけど、シリーズを書き始めた当初は別段血の繋がりから来るエピソードがどうとかそっち方面を重視するつもりはなかったんですが(どちらかというと「家」から外れたことを色々とやる心積もりでした)、レナという存在から発している人であるだけにこういう流れはやっぱり避けられなかったのか……と振り返っています。 城を攻める経緯については悩まされたというか、ガトーがわざわざマケドニアでスターライト作ってるんだからそいつを利用してしまえ、とそんな感じで発想をつけています。竜近いし、不思議の類はいくら転がっていてもいいんだよ! くらいな。 それがどうしてかラストのシーンにまで影響しましたけど。書いている時は締め切り崖っぷちだったんだけど、よくあそこでそういう風に持って行ったよなと思いますね。どうやって「あの人」との決着つけようかと悩ましくなるなぁと思っていたのが、これで大方解決してしまいました。その模様は次巻にて。 マリアの魔除けの件については、まぁこれだけ体張ってやってたのを全く見てないわけがないよなぁっていう発想です。でも、どうしても勲章は受け取ってくれなさそうだし、ならばこれでどうだと。魔防が上がった結果、親父さんとの対決シーンでかなり持ちこたえられるようになって、まさかの4発耐久可(ちょっと危なかったけど)になりました。M・シールドだけだと対決入った時点で魔法防御がかなり下がって、終わり頃にはほとんど0になりかねなかったもので。それでSナイトLv14程度だと3発目くらいまでで決着つけないといけないよなぁ……とかそんなやりくりを想定していたんですよ。小説書くのにそこまでゲームに沿おうとしなくても良さそうなもんですが。 今回だけあとがきがWeb版なのは、同人誌版にあとがきがついていなかったからなのですが、2010年の夏は本ッ当に暑くてPCはろくに動かせないわ、集中力は削がれるわで、本編執筆にもかなり影響しました。ポメラという電池で動くテキストエディタに頼らざるを得なくて、横書きでほとんどを進行したのは今までに例がない事でしたし。で、夏場の印刷の事やらを考えるとあとがきをつける余裕がなくて、執筆が終わって数ヵ月後になってこうしてあとがきを書いているわけです。 Web版だとスペースの制約がなくて好きに書きまくれていいですね。同人誌の時は本当に本編が終わった直後の30分かそこらであとがきを書くのですが、時間がないからものすごく慌ててますし、後になって「アレを書き忘れてた!」というのが出てきてガックリということも毎回ありまして……。でも、悪事を全部バラしたがる悪役のような性格なんで、スペースに限りがなくなったらそれはそれで厄介と言えそうで。 と、こんな締めですが、ここまでお読みくださった皆様、ありがとうございました。 ようやく次でマケドニア編完結です。 101230 CD |