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新暗黒竜ハード5 リプレイ小話
21章 決戦マケドニア

(元ネタ・プレイ記録21章)





(出撃メンバー)

 マルス   ロードLv16
 シーダ   ドラゴンナイトLv9
 ゴードン  スナイパー Lv2
 リフ    僧侶Lv20
 オグマ   勇者Lv2
 バーツ   ウォーリアーLv7
 カシム   ホースメンLv9
 レナ    司祭Lv6
 マチス   パラディンLv16
 ウェンデル 賢者Lv19
 マリア   僧侶Lv20
 ミネルバ  ドラゴンナイトLv3
 リンダ   賢者Lv7
 ジェイク  シューターLv9


 マチスが浮遊感のようなものを感じながら目覚めると、そこは特殊な魔法陣の上だった。
「また“リセット”か……これで何度目だぁ?」
「20回は超えてますね、きっと」と、近くにいたカシムが返す。
「すまんな、今回はわたしがしくじってしまった」
 離れたところから詫びたのはウェンデルだった。
 頼むよ先生、という声がいくつか発せられる。
 そういえば、ウェンデルがエクスカリバーの魔道書を持ってペガサスナイトに向かっていったのを見た記憶がある。
「仕留め損なっても追撃はないと思ったが、本場の天馬騎士の機敏さには敵わなかった。面目ない」
 その手の事を挙げれば、最前線に立つ人間は今までさんざんやらかしてきている。
 手槍を外してナイトキラーの逆襲を受ける、引き剥がす敵の数を読み間違える……原因は数え切れない。
「とりあえず、ウェンデル司祭には回復に専念してもらおう。攻撃は他の人間で回すしかない」
 マルスが言うのに、カシムが声を上げる。
「でも、エクスカリバーが使えなくなるときつくなりますよ。威力のある武器の使い手は限られていますし」
「……また、検討しないといけないね」



 全員の復帰後、輸送隊ではふたりのドラゴンナイトが武器を選んでいた。
「ミネルバ王女は、ハンマーをお持ちになるのですか?」
「一応扱えますから、少しでも貢献しないと。オートクレールだけではなく、ウイングスピアのような特殊な武器の修錬もすべきでしたね」
「でも三種の神器に匹敵するオートクレールを扱えるんだから充分凄いですよ。使うのはちょっともったいないけど……」
「それで本物の神器にも言える事ですね。パルティアもまだ使われていないというし。そういえば、メリクルはどうなりましたか?」
「同じです。星のオーブはひとつしかないから、グラディウスだけで」



「ハマーン禁止令ですって?」
 レナの前で驚きの声を発したのはリンダだった。
「そろそろオーラが10回切ってしまうからお願いしようと思っていたのに……でも、どうして?」
「使わずにどこまでできるか挑戦したいのだそうです。リブローも尽きかけていたから丁度良い時に杖を継げたと思ったのですけど……」
「じゃあ、エルファイアーとトロンで乗り切るしかないのね。オーラに頼ってきたしわ寄せってわかっていても、きついわ……」



「じゃ、行ってくる」
「後で駆けつけます」
 マケドニアに上陸するや、北と西へ上級職の二騎が消えてゆく。
 グラディウスと星のオーブを持ったマチスは北方面の敵の第一波をまとめて引き受けて打撃を与えるために、騎馬の天敵たるナイトキラーを持つ西のドラゴンナイトに対しては銀の弓で打ち落とすべくカシムが向かったのだった。
 他の面々は中央に集まりつつ、今後に備える。
 勇者の武器を持った敵を相手にする彼らの合言葉は「一人一耐」。
 そんな彼らとは離れて、東の空から唯一駆けつけるミネルバは首を捻っていた。
「マケドニアは、前からあんな良い武器を持っていたかしら……?」



「えーと、多分三体逸れるから後頼むわ」
 敵の波状四回攻撃をくらう中、割と元気そうに後方へ手を振るマチスだが、結構な血まみれの姿である。
「兄さーん、一度退いた方がいいんじゃないかしらー?」
「多分、ナイトキラー来なきゃ大丈夫だろー。次ん時リカバー頼むと思うから用意よろしくなー」
 離れてやりとりする様子を後方から「一人一耐」の姿勢で臨む本隊一同は顔を見合わせた。
「頼もしいのはいいけど、四回攻撃を数回くらってもピンピンしてるって変態技だよな……」
「あれはまさしく『動く壁』だ。仕方がない。……グラディウスを持たせていて攻撃が一発だけなのは、もったいなくはあるけどな」



「増援出てきました! 飛行系5体!」
 えー、と一同に不満の声が響く。
「また後ろ以外に安全圏がなくなるな……」
「バーツさんはいいじゃない、自分の身を守りきれるんだもの」
 装甲などなきに等しい薄い賢者の装備をかき寄せ、リンダは肩をすくめる。
「魔道士と賢者は守備が上がらないんだっけか」
「ほとんどの人はそうね。それにしても、一軍は基本的に兵種変更不可ってルールは辛いわ……」
「編成の時に気晴らしに試せるだけいいんじゃない? 俺なんかずっと変化なしなんだから」
 ジェイクがペガサスナイトを撃墜すべく、クインクレインの準備を始める。
「ちゃんと当ててよね」
「大丈夫、美女と美少女がこんなにいれば♪」
 言うように、ジェイクの周りにはレナ、マリア、ミネルバ、リンダがいる。そのせいか、えらく張り切っている。
 シーダはウイングスピアなどを手に飛び回っているため不在だったが、後方についた彼女達とジェイクの相性はバッチリのようだった。
「こんなに女の子にデレデレして、アンナさん怒らないかしら?」
 マリアの疑問はもっともである。
 ――その頃、アンナはシューターの入れない山の中で店の準備に余念がなかった。
「今日こそお客さんが来るといいわね♪」
 ノルダで待たずにどうしてこんな所にまで出張しているのかは、永遠の謎である。



「あの魔道士、練成トロン持ってるね」
「必殺が恐いよな……」
 と、一同の視線がマチスに集まる。
「グラディウスで倒せない?」
「俺は余計に必殺くらいやすいんだって」
「マジックシールドとパラディンの白馬とMAX近いHPでどうにか耐えてほしい。ペガサスだったらシーダが適任だったんだけど……」
 と、見上げるマルスに釣られるように皆も上空を仰ぐ。
『どうして普通にファルコンへクラスチェンジできないんだろう……』
 皆の心の呟きだった。



「反乱軍どもめ! 調子に乗るなっ!!」
 勇者武器を持つマケドニア軍の大将・オーダインの武器は手槍だった。
 練成済みとはいえ、与しやすくはある。
「じゃあ、マケドニア人のパラディン同士ってことで、手槍対決してくるわ」
 マチスが行こうとするのをみんなして止めにかかった。
「そんな悠長な事してる場合か! 一発屋のくせに」
「それ言われると痛いなぁ……」
「でも、試しに行ってみたら? どうせ増援は出し尽くしたし、その間に秘密の店に行ってもらっておくから」
 マルスの言うのに、あれ、とカシムが首をひねった。
「強化アイテムは使わないんじゃなかったんですか?」
「もしかしたらこの先詰まる――じゃないや、勝つのが困難になるかもしれないから、予備対策ということで」
 確かに攻撃面で当てにできる主力メンバーは少ない。
「あとは、アンナさんへジェイクさんの日常を報告してもらいたいし」
「お任せあれ♪」
 ジェイクは青くなったのを尻目に、シーダは飛び立っていった。
「俺も行ってくるかな」と、マチス。
「あ、回復引き受けます」
 レナがついて行けば、
「これも修行よね」
 リンダがライブの杖を持って後を追う。
「ところで、シーダ王女が帰ってくるまで決着がつくと思いますか?」
「賭ける?」
「賭けにならない気がしますよ、みんな同じ意見だと思いますから」



 シーダが戻ると、大方の予想通り手槍対決はまだ続いていた。
「手槍って当たらないもんだなぁ……今更だけど」
 どうしても軌道がうまくいかないんだよなぁ、とマチスは治療してもらいながら投擲の真似事をする。
「グラディウスは感覚おかしくなりますよね」
「で、続けるわけ?」とシーダ。
 これに終止符を打つ判断をするのは総大将の仕事だった。
「とりあえず埒あかないから、シーダとバーツ、頼むね」



 マケドニア軍の聖騎士は昇格アイテムを持っていた。
「マスタープルフどうしますか?」
「リフとマリアか……じゃあ、先にレベル20に行ってたリフに」
「おお、有難うございますマルス王子」
「グラからずっと待たせて来ちゃったからね」
 この判断がテーベで前代未聞の対決となるわけだが、とりあえずは後の話である。



(おしまい・ここまで読まれた皆様、おつかれさまでした)




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