サイト入口同人活動記録FE暗黒竜




「Noise messenger[6]」 6-0-b-2







 ミシェイルの墜落地点をめがけて両軍の竜騎士が急行したが、上空に留まっていたミネルバはこれを「戦の終結」と一旦位置づけた。

 マケドニアをこれ以上傷つけたくない彼女の思惑が強く出た宣言ではあり、実際に他の部隊を寄せ付けなかったことから、墜落地点において泥沼の大戦闘を回避させた効果があった。

 そんな中、ミシェイルを捜し出そうと山に入っていったのは、ミネルバの命によって結成された解放軍の捜索隊と、ミシェイル直属の竜騎士として配属されていた『王の親衛隊』を自認する若者達となった。前者が山歩きに慣れた人間を五〜六人で一隊にしているのに対し、後者はただひたすらミシェイルを捜そうと躍起になっているため単独、多くてもふたりで行動している。当然ながら、初動や進行は後者の方が早かった。

 竜騎士は、自らの飛竜がこうした山地で動けなくなった時を想定して、あらかじめ山で過ごすための訓練を受けている。専門家ほどではないにしろ、山歩きの心得はあった。

 そうした下地もあり、ミシェイルが行方不明になってから三日後に合流できた親衛隊士もいた。

 だが、ミシェイルと話を重ね、十一月という厳しい時期ではあるが下山は望ましくないと結論づけたため、この隊士は自分が残していた保存食を主君に渡して道を引き返している。

 そこから先で、親衛隊はおろか解放軍の捜索隊がミシェイルを発見したという記録は存在せず、実際に見つけ出すことはできなかったのである。





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