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クリフ後略




 火都ムーラインより南に行くこと徒歩にて四時の地に、クリフ村はある。15年前の3の風の月まではグリフの暮らす地であった。

 現在、その地の占領は地魔がしていることから、カーラモンら4人がクリフへ向かうことを希望したが、そこへパピがついてくることになった。クリフ出身であるから当然の流れと言える。

 火都ムーラインのカタがついたと知れた17日のうちに、パピはザザから火都ムーラインまでの道を走破している。

「まだモメてるかな、火都ムーラインは」

 珍しくカーラモンが道すがらオヤジ臭くない発言をした。若者の表情である。

 そこを突っ込むと面倒くさいことになることがわかっているから、イラナはおとなしく話に乗ることにした。ゼクは元々無口で、ガウドはまっすぐ歩きながらツボを磨くいう妙技の最中であるために、それどころではない。パピはといえば、人間の顔のつくりなどにはあまり興味がないから、違和感を訴えることはなかった。

 基本的に魔物に対抗できるのは“メルド”済みの武器あるいは魔法である。特殊な例としては形状の上から槍は天魔に斧は地魔に有利だが、それでも民間人が持つには危険でさえあるのが現状だった。

 そこで、魔物の襲撃をくいとめるために抵抗軍から幾人かが火都ムーラインに残ろうとしたのが火種になって、侃々諤々の論争が繰り広げられた。

 結局、各々の行動としては、火都ムーラインに抵抗軍や地元の人々が残り、シーナ・ジェニス・ファーミア・アーバルスがザザに帰り、アルディスとワイルは個々でダゴン方面の警戒をしている――ただし、カーラモン達がザザに帰るまでには戻るという条件を強制的につけられた。

「まー、おれらが時間をちっとかけると旦那と義賊の兄さんは助かるだろーな」

 「火」の力を持つ以上、どうしても火の聖地ダ ゴ ンは気にかかるだろうし、ワイルはダゴン出身である。両者、それぞれの思いがあって向かっているに違いなかった。

「何だかんだ言っても姐さんは優等生だからなー。おれらが身勝手すぎるのかもしれねーけど」

「じゃあ、クリフの解放は遅くなるグリ?」

 パピの心配ももっともである。

「大丈夫、おれらにとっちゃ戦は生き物だから」

「それって何か違わないかい?」

「グリグリ〜〜〜〜」

 パピも少し不満そうである。

「わあった、わあったから、んな目で見んな! …………一応こっちは全勝中だからな。期待にゃ応えなきゃいけねぇってもんだ」

「あのね、戦うのはあたいらなんだけど」

「じゃ、おれはイラナ達の保険だろ。あんま治癒ヒール使った憶えないけど」

 カッカッカと笑われてはもう手も足も出ないというやつであった。



「来る」

 村に入ってすぐに発せられたカーラモンの言葉にイラナとゼク、ガウドが身を硬くした。何もわからないのはパピだけである。

「何があったグリグリ?」

「これから、地震が来る」

「これから……グ、グリ!?」

 パピの怪訝そうな顔は「来て」からようやく驚きに変わった。

 激しい横揺れがただひとりパピの安定を悪くする。

 見るに見かねたイラナとゼクがどうにか水平状態を保つために左右から押さえつける。

「あ、ありがとグリグリ」

「あんまし慣れてねぇかい?」

「かも、しれないグリグリ……。でも、なんで地震が来るってわかるグリグリ?」

 安定した安心のせいで激震の中で口を利けるパピもパピだが、答える奴も答える奴で飄々としている。

「多分、「土」のせいだ。聖地は健在で、フォレスチナに関わっているやつが多いのさ、今集まってる奴らが」

 確信はできないけれど、と前置きしてファーミアがカーラモンに伝えたことがある。きっかけは、シーナの力が予想より強くはなかったことだった。

 出身地説が有力ならば、エルファリアで生まれ育った「風」のシーナの力は絶大たらねばならないが、そうではない。とすると、各々が何に対して身を傾けているか、というのが有力になる。それならば、光の落ちたものがいかにして水火風土を持ち得たかについての説明がほぼ成り立つ。このところの恒例として、ひとりだけ外れてしまう者がいるが。こればかりは当人の記憶を全てひっくり返すしかないのだ。

「これが、え……と、8人いるんだ。16人の中でな。ちょっと強すぎるよな」

 その面々は、カーラモン・イラナ・ゼク・ガウド、アルディス・ジェニス・アーバルス・トリアス。前者は民間の側、後者は王家に仕える側だが、この際「国」というひとくくりでいけば同じ意志で動いていると言っていい。厳密に言えば、アルディスの表裏となるファーミアも「火」でありながら「土」に傾いている節はありそうだった。だとすると、力はさらに強くなる。

 そこまでされておいて、今ひとつ力を発揮できないのはカーラモンにとっては未だもって不安であり、不満だった。

「不安定なんだよな「土」だけが強ぇってのも」

 激震は既に止んでいたが、敢えてカーラモンはその場から動かなかった。

 これをいぶかしんだ周囲の面々の代表として、イラナが問いかける。

「何かあったかい?」

「ちっとな」

 カーラモンは辺りの岩山をぐるりと見渡した。次いで、地上を。

 ひと通り見て、ため息をついたものである。

「無駄っぽいなー、ここに来ても」

「どうしてグリグリ!?」

 パピの問いかけは悲鳴に近い。心中を察すれば当然なのだが、そこを踏まえてもなおカーラモンの答えは「これ」だった。それなりに繊細な面を持っている上でたどり着いた形である。

「俺らを妨害してくる魔物がいねぇ。形ばかりの隊長じゃねーかな、ここにいるのは」

 グリフが大量殺戮されたために、クリフは村としての機能は果たさなくなった。強いての使い道といえば、南にあるキメラ岩への中継点ということになるが、そのキメラ岩も今では「枯れた木」の「繁殖」とグリフ虐殺の余波で岩自体が本土から分断されてしまったのだ。当然、ローズとの道も徹底的に破壊された。

 わずかばかりにクリフに人が住んでいるのは、ムーラニア本国内であることの誇示と取れば不自然ではない。

「いずれにしろ、訊いてみなきゃ始まんねぇけどな」



 その隊長は一際大きい岩山の上の方で、帝国が作った祭屋に入っていた。奇妙な仕掛けが内部に施されていて、普段の出入りを禁じられていると知れた。

 が、どう見てもそれは牢屋のようで、鉄格子の向こうにその隊長が入っている形になっている。

「これじゃ、向こうさんの方が悪さして牢に入っているよーな感じだな」

 仕掛けを突破しなければ三重の鉄格子に阻まれた先へ行くことはできないが、それはこちらからすれば何も危害を加えられないのと同じである。

「なんか都合の悪いことでもやらかしちまったかね」

 余裕があると、この快僧は簡単にオヤジ臭くなる。誰も19歳だと信じないだろう。

「ここから雷撃サンダーやっちまえば、カタつきそうなもんだけどなー」

「そうはいかんよ。はじかれるわな」

 ガウドの返事に、イラナが眉をひそめる。

「どういうことさ」

「じゃから、あの鉄格子は魔法をはじくのじゃよ。試しにやってみればいい」

 やってみろと言われて、行使できるのはガウド本人の他にはカーラモンしかいない。

「…………治癒ヒール瞬動クイックをやれって?」

 生物外にやるのは何だか間抜けにさえも思える。

「カンベンしてくんねーかなー」

 渋るカーラモンをイラナがどつく。

「あんた暇だ暇だって人の後ろでいつも言ってんだから、たまには動いちゃあどうだい?」

 これが実に耳に痛い。別に出し渋っているわけではないから尚更である。

 カーラモンは仕方なさげに鉄格子の前に進み出た。

 と、またもイラナが眉をひそめた。

「あんたさ、杖は?」

「置いてきた。ありゃ形だけのもんだから」

 正直なところ、あり余っている「土」の力はどこにいても地に足をつけれいれば、「ラ」を引き出すことができる。

「おれ、腰が曲がるにゃ早いしね」

 一応そういう問題ではないが、最高齢のウッパラーや50を過ぎたアーバルスでも実に健康的に歩いている。ウッパラーに至ってはこの寒いのに薄い外套とフンドシひとつでうろついているのである。脱帽と言う他にない。

 カーラモンは右手を鉄格子スレスレのところでとどめて治癒ヒールを施す。

 その時、内側から伸びてきた手らしきものが、カーラモンの手ごと鉄格子を掴んだのだ。

 ガシィン! と鉄を打ち合わせる音が響く中、カーラモンは強烈な力に巻き込まれて動けなくなった。

「こんなんありかよ!」

 握りこむ手の力は強く、巻き込まれた時に叩きつけられたのも込みで、これまた結構痛い。

「イラナ、ゼク、こいつひっぺがしてくれねーか? ちと痛ぇ」

「痛いなら治癒ヒールかけときなって」

「…………それ、冗談? 本気?」

 嫌味に聞こえかねないイラナの返事にヘコみ気味のカーラモンである。

「あの、これって捕まっているうちに入るんじゃねぇの?」

「話訊くんじゃなかったのかい?」

「手ぇ放してもらって面合わせてからでも、できるだろ」

「そしたら、もう雷撃サンダーぶっ放せで終わっちまうと思うよ」

 実際問題、互いに自由の身であれば戦闘に入るのは否定できない。イラナの言葉は的を射ているだけに、反論はできなかった。

「だからってさぁ……」

「訊くっつったのは、あんた。あたいじゃない」

「何でそんなアイスよりも冷てぇこと言うかなー」

 誰が三重の鉄格子を越えて、じかにコンタクトできるような奴と話せるんだか、と言いそうなったことをカーラモンは封じておいた。魔物にだったらそんなのがいても、不思議の域にはたどり着かない。

 仕方なく鉄格子の向こうに呼びかける。

「……あの――さ。おれらの言うことわかるか?」

「わぁーかるぞォーー」

 いやに遠いのは、それだけ離れている証拠である。

 ひょっとしたら、最奥部から手を伸ばしてるんじゃないだろうな、とカーラモンは少し怖いことを思ったりもした。

「なんか、全然魔物がいねーんだけど、どういうことかなー」

「あーーわたしぃーがァー追い出したァー」

 カーラモンは他の4人が顔を見合わせたのがわかったが、とりあえずそちらには構わないことにした。

「もしかして、あんた帝国の魔物じゃないんじゃないか?」

「…………たァーしかにシーラル皇帝よりィー遣わされたァーわけではなァーい」

「わかった。ここ、開けるから教えてくんねぇか。その話。

 あと、開け方も教えて欲しいけど」

 カーラモンが言うと、了承の証か、正体不明の手は退いた。

 カーラモンは気配を悟られないように静かにため息をついた。冷や汗ものの会話だったのだ。右手がまだ痛むが、それどころではない。

「あァーしもとに変なァー色の意志があるゥーだろう」

 折りしも、カーラモンの近くに緑色の石が埋め込まれている。

「あるよ、緑のやつだ」

「ぜんぶゥーで6つあるのォーだなァー。それに乗ってェー試してェーみいィー」

「6つ……?」

 5人はそれぞれ足元を見た。

「緑だろ……」

「白」ゼク。

「ピンクグリグリ」パピ。

「紫だの」ガウド。

「青と黒のまだら……っと金もある!」イラナ。

 5人がそれぞれに立つ位置は六角形をほぼきれいに描くかたちになる。2箇所のイラナだけが両方に足をかけている。

「やってみようか……」

 緑石にカーラモンが乗る。と、シャンッと音を立てて一番奥の行使が上に上がった。

 次いでパピが乗ると、一番手前のものが上がる。

「意外と簡単だねぇ……」

 とイラナが金石に乗ると、一番奥のものが下がった。

「あ」

 イラナの顔は自然とバツの悪いものになる。

「も一回踏んでみたらどうだ?」

「あ、あぁ、そうだね」

 イラナが踏み直すと鉄格子は再び上がった。

 次いでガウドが紫石に乗る。

 と、二番目の格子が上がった。

「おし、これで全部上がったな」

 次の瞬間、カーラモンは中から来たものに勢いよく跳ね飛ばされ、壁に背を強く打ちつけた。

「グリー!」

 パピが駆け寄る他は、みな身構えた、ようにカーラモンには見えた。なにしろ焦点が定まらない。

「とんだお人好しの真似事をしちまったね……!」

 イラナが舌打ちをしている。おそらく他の二人は各々の武器で威圧しているのだろう。向こうが仕掛けるか、こちらの号令で動くか。

 だがカーラモンは仲間の制止を求めようとした、が。

「ま……ッ痛ゥ!」

「大丈夫グリ!? 治癒ヒールかけるグリ」

「い・いい……」

 それよりもイラナ達へ仕掛けないようにと言いたいのだが、これがうまくいかない。背中を打ちつけたのが思いの外打撃が大きく響いている。

 カーラモンは頭の中で詠唱を思い返し、痛む右手で自らに治癒ヒールをかける。

「けっこうキツいな」

「動かない方がいいグリグリ」

「いや、平気だろ……」

 カーラモンの目にはまだ事態は動いていないように見えた。

 早く止めなければ、と立とうとするもののうまくいかない。

「じっとしてるグリ……」

「は、はは……マジでヤバいな」

 背骨がイッちまってるかもしれないと頭の片隅で思いながら、カーラモンは顔をゆがめたまま3人に呼びかけた。

「おーい、ちょっと手控えてくれねぇ?」

 呑気なように聞こえる発言に、イラナの鋭い声が飛ぶ。

「まだそんなこといってんのかい!? あんた、自分でくらっといて!」

「だから、違ぇって。後ろに退いてさ、解除してくんねーかな。攻撃する気ねーよ、そいつは」

「じゃあ、なんであんたがそこまでくらってるのさ」

「これはおれのヘマ。気にすんな」

 立てないのは予想外だが、あれは敵意あってのことではない。

「外に出たかったんだよ、そいつ。そーじゃなきゃここまで必死にならねぇって」

 前にも似たようなことがあって、その時は裏切られた。浅いかもしれないが順当な答えだろう。

「それがいやだったら、手ぇ貸してくれよ。おれが話すから」

 断固として話し合いにすることをやめない意志がわかると、3人は下がった。

 イラナとゼクが両脇からカーラモンを支え上げようとする。

「痛たたたた!」

「やっぱ無理だよ。動くもんじゃないって」

「フ、ははははは……」

 笑いも乾ききってしまっていて、脂汗が流れる。

 不意をくらって再起不能じゃシャレにならねぇな、と思いながら自らの背に向けて治癒ヒールを施す。

 まずい、まずいぞと頭の中で合唱が渦巻くのをバックに流しながら、カーラモンは呟いた。

「あいつに、こっち来てくれるよーに頼んでくれねーかなぁ……誰か」



 どうにかこうにか和解した5人と魔物は必要に迫られた情報の交換を行った。

 15年前に帝国から来てグリフ達を虐殺した魔物を征伐したのは7年ほど前のことだった。ただ単純に住むところが欲しくて、人のほとんどいないクリフに入ったものの帝国の魔物から猛反発をくらったのだ。そこから、魔物を一掃する魔物という図が出来上がってしまった。その後、現在の住処である祭屋に住むようになったのだが、牢屋然とした奥に入ることはなかった。が、眠っている隙を突かれて、少数のクリフ村在住の村人がこの魔物を牢に放り込んだのだ。殺すには忍びなく、放逐しておくには危険だと思ったのだろうと推測した。「ラ」ある限り行き続けられる魔物だったが、こうして過ごすために配置魔を撲滅したわけではないと嘆いていたのだ。

「7年、か……長いね」

 野で過ごすと言って魔物が立ち去った後で、イラナはしみじみと言ったものだった。

「で……どうシーナに言おうか。魔物はいませんでしたって?」

「いや、それじゃ納得しねーだろ。ま、怒られるわな」

 野生種にあたるあの魔物は元々いた種だが、普通の人々は最初からこの世界に魔物は触れるべきものではないと信じきっている。

 そうでなくても、シーナならば魔物撲滅を掲げそうなものだった。

「……それよりもカーラモン、まだ動けない?」

「――だな。まいったよ」

「じゃあ……あたいかゼクが抱えてやろうか?」

 カーラモンは首を振った。

「いい、先帰っててくれ。少しくらいは遅れるだろーけどな。無理させたくねーんだよ」

 一同は顔を見合わせたが、とりあえず納得顔はした。

 ここまで言うのだから、当てはあるのだろう、と。



 パピが4人の先頭に立って、せかせかと帰りを急いでいた。

 奇妙な脱力感のせいで、他の3人は追うのが大変になる。

「どうしたよ、そんなに急いでさ」

「早く帰りたい気分グリ」

「んなこと言ったって、ザザまで夜通し歩くわけにゃいかないんだよ。そんなことしたら、体が保ちやしない」

「……、わかったグリグリ」

 どうにか駄々っ子をおさえてイラナはひと息ついた。

 一応なだめ役にはついているが、パピが荒れるのもわからなくはなかった。数少ない住人からクリフでの出来事を聞いていくにつれて、思いがこみ上げたのだろう。

 そのとどめは幼い頃グリフに育てられたという青年の発言だった。名をトムという。

「何か、君は他のグリフとは違う力がある気がする……他のグリフにはこんな感じはなかった」

 なにも知らずに端から聞くに過ぎないイラナにはよくわからなかったが、どうやらそれはパピの注意をよくない方向へとひいたらしい。

「エルル、エルル……グスッ」

 パピが涙をこらえている。

「エルルに会いたいのかい?」

「帰りたい、グリグリ……」

「エルルのところに?」

 うん、グリグリ、とパピが気を沈みがちにさせながら返す。

「な、パピ。エルルってあんたにとってどういう人なのさ」

「いっしょにいてくれるグリグリ。どこにいってもいっしょだったグリグリ……」

「じゃあ、なんでシーナのところにいるんだい?」

「エルルに言われたグリグリ……」

 グリフは人間嫌いで通っている。いくらエルルに言われたとはいえ、簡単に意を曲げるだろうか。よりにもよってシーナとは……。むしろ少し差別意識がありそうなものだというのに。

「シーナのとこにいてもいいグリグリ……、でもエルルには会いたいグリグリ」

 いくら会いたいと言っても、神出鬼没のエルルの行方をつかむのは並大抵のことではない。

「なぁ……、この戦いが終わってからまた一緒になればいいじゃん。エルルにだって今は色々やることあるだろうしさ」

「――また会えるといいグリグリ……エルル……」

 エルルの名を呟き続けるパピを置いて、イラナはひとりになる。

「このままじゃ何もかもヤバそうだね……全く、カーラモンも変なとこでヘマしやがって! 仕事はしないわ、やること増やさせるわで、ロクな奴だった試しがないよ」

 浅いところで寂しいとは思っていた。が、あくまでもケンカ友達が風邪をひいて遊び場に出てこないような寂しさである。

「ちゃんと帰ってくるんだろうね。カーラモンは……」





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